私たち1人ひとり -共感とは何か-
自分たちは、1人ひとりが違います。 他の人の気持ちがわかったような気になっても、わかってはいません。 心の底から共鳴はできないのです。それは自分たちは1人ひとりが違うから。 育ってきた環境、考え方、体格、性別、年齢、気分、それまで培ってきたものが違うので、自分たちは、同じ体験をしたとしても、みな1人ひとり捉え方が違います。 違って当然なのです。だって違うんですから。それは全く問題ではありません。 この考え --- 1人ひとりが違うということ を自覚することが共感する第一歩だと杉原氏は記しています。
- 作者: 杉原保史
- 出版社/メーカー: 創元社
- 発売日: 2015/01/21
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そして共感とは何か?
共感は、個人の境界線を超えて、あなたと私の間に響き合う心の現象、つまり、「人と人とが関わり合い、互いに影響し合うプロセス」のことなのです。ですから共感は、ただ相手とぴったり同じ気持ちになることを指すわけではありません。むしろ、互いの心の響き合いを感じながら関わっていくプロセスであり、それを促進していくための注意の向け方や表現のあり方などを指すものです。
<<杉原保史 プロカウンセラーの共感の技術より>>
共感は、「人と人とが関わり合い、互いに影響し合うプロセス」と考えると、難しく考えていた共感も、もしかしたら「優しさ」があればできてしまうかも、と思いました。 相手は自分と同じではない。同じ場所にいて、同じ体験をしたとしても、捉え方は人それぞれ。そう自覚することが大切です。 共感は、終着駅ではなく、共感が生じれば、それにふさわしいアクションが呼び起こされるはずです、とも記されています。 ほとんどの心の苦痛は、一人ひとりが違うのだから、本人にしかわからない。 その苦痛をどう乗り越えて生きていくかは本人の問題です。 その苦痛を(ときには喜びも)一緒に考えて乗り越えいこう、というのが共感です。 サーバント・リーダーシップにとっても非常に重要な概念であると考えます。