アジャイルコーチ・リソース
なんかすごいリソースを見つけた。メモメモ。
全員経営 JAL再生の本質
JAL再生の本質は以下に集約される。
JALフィロソフィ素晴らしいです。 これを幹部たちで4ヶ月かけて作り、価値観を醸成したということです。
また、特に透明性をあげることによって、改善の正のスパイラルが働いたらしいです。自分のコミットメント(一人ひとりの意識)がどれだけ利益に効いてくるか、すぐにわかると。 路線ごと、便ごとの収支が翌日にはわかる仕組みも作り、見える化を徹底しています。
- 作者: 野中郁次郎,勝見明
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2015/01/24
- メディア: 単行本
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全員経営・自主経営には透明性は必須だと改めて思い知りました。
私たち1人ひとり -共感とは何か-
自分たちは、1人ひとりが違います。 他の人の気持ちがわかったような気になっても、わかってはいません。 心の底から共鳴はできないのです。それは自分たちは1人ひとりが違うから。 育ってきた環境、考え方、体格、性別、年齢、気分、それまで培ってきたものが違うので、自分たちは、同じ体験をしたとしても、みな1人ひとり捉え方が違います。 違って当然なのです。だって違うんですから。それは全く問題ではありません。 この考え --- 1人ひとりが違うということ を自覚することが共感する第一歩だと杉原氏は記しています。
- 作者: 杉原保史
- 出版社/メーカー: 創元社
- 発売日: 2015/01/21
- メディア: Kindle版
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そして共感とは何か?
共感は、個人の境界線を超えて、あなたと私の間に響き合う心の現象、つまり、「人と人とが関わり合い、互いに影響し合うプロセス」のことなのです。ですから共感は、ただ相手とぴったり同じ気持ちになることを指すわけではありません。むしろ、互いの心の響き合いを感じながら関わっていくプロセスであり、それを促進していくための注意の向け方や表現のあり方などを指すものです。
<<杉原保史 プロカウンセラーの共感の技術より>>
共感は、「人と人とが関わり合い、互いに影響し合うプロセス」と考えると、難しく考えていた共感も、もしかしたら「優しさ」があればできてしまうかも、と思いました。 相手は自分と同じではない。同じ場所にいて、同じ体験をしたとしても、捉え方は人それぞれ。そう自覚することが大切です。 共感は、終着駅ではなく、共感が生じれば、それにふさわしいアクションが呼び起こされるはずです、とも記されています。 ほとんどの心の苦痛は、一人ひとりが違うのだから、本人にしかわからない。 その苦痛をどう乗り越えて生きていくかは本人の問題です。 その苦痛を(ときには喜びも)一緒に考えて乗り越えいこう、というのが共感です。 サーバント・リーダーシップにとっても非常に重要な概念であると考えます。
ティール組織の立ち上げに最低限必要なことはなにか?
ティール組織を立ち上げるために最低限必要な、検討すべき事項はなにか?をまとめてみました。
- 作者: フレデリック・ラルー,嘉村賢州,鈴木立哉
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2018/01/24
- メディア: 単行本
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前提と価値観を繋ぐもの、として、まずは前提を検討する必要があると述べられています。 X理論Y理論の、Y理論を信じる、ということを社員全員で議論する必要があります。 そして、会社としての前提を導き出します。 その後、自主経営(セルフマネジメント) 、全体性(ホールネス) 、存在目的 について検討します。
ティール組織の立ち上げ 前提 X理論Y理論のY理論を信じるという前提 他社事例 RHD ①人は皆、平等に尊い存在である ②人は明確 にそうでないと証明されない限り、本質的に善良だ ③組織の問題にうまく対処する単一の方法はない モーニングスター 社員は権力または強制力を使わずに一緒に働くべきだ 社員は約束を守らなければならない FAVI 人はそもそも善良(信頼でき、意欲的で、頼りになり、知的)な存在だ 幸福感なくして成果はありえない 価値は現場でつくりだされている このような前提を社員全員(CEO含む)で議論し、考えよう。 最低限検討すべきこと 自主経営(セルフマネジメント) 助言プロセス 紛争解決メカニズム 同僚間の話し合いに基づく評価と給与決定プロセス 全体性(ホールネス) 安全な空間をつくるための基本ルール オフィスまたは工場 オンボーディング・プロセス ミーティングで実践すべき慣行 存在目的 採用 「だれも座らない椅子」ミーティング
紛争解決メカニズムが一番重要なのではないかと思います。 人間同士の集まりなので、必ず紛争は起きるものです。これをなぁなぁにしておくと歪が生まれると考えます。 歪はいつしか大きな溝、壁になって組織を分断するのではないかと思います。 以前にも書きましたが、そこで必要なのはメンタリングやコーチングかと思います。
本から読んだ内容をそのまま書き起こしているだけですが、少しづつ、ティール組織の全貌がわかってきました。 そしてこれが進むべき道だと確信しています。
ティール組織とオレンジ組織の違い
ティール組織とオレンジ組織の違いが、ティール組織に記載があったので、抜粋してみました。 観点がまとまっているので比較しやすいと思います。
- 作者: フレデリック・ラルー,嘉村賢州,鈴木立哉
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2018/01/24
- メディア: 単行本
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ブレイクスルー | 観点 | 達成型(オレンジ)組織のやり方 | 進化形(ティール)のやり方 |
---|---|---|---|
自主経営 | 組織構造 | ・ピラミッド型の階層構造。 | ・自主経営(セルフ・マネジメント)チーム。 ・必要に応じて、コーチ(収益責任を負わず、管理上の権限も持たない)がいくつかのチームを担当する。 |
自主経営 | スタッフ機能 | ・人事、IT、購買、財務、管理、品質、安全、リスク管理など、おびただしい数のスタッフ機能。 | ・左記の機能の大半は各チームで、あるいは自発的なタスクフォースで果たされる。 ・ごく少数のスタッフ機能は助言のみ行う。 |
自主経営 | 調整 | ・(トップ経営陣から、下部組織に至るまで)すべての階層で行われる定められたミーティングで調整が行われる。朝から晩までミーティングになりかねない。 | ・経営チームによるミーティングはない。 ・必要が生じたときに調整が行われ、ミーティングが開かれる。 |
自主経営 | プロジェクト | ・複雑な状況を管理し、経営資源に優先順位をつけるための重い仕組 み(プログラム&プロジェクト・マ ネジャー、ガント・チャート [作業 間の相互依存性と必要な経営資源を計算するためのグラフ]、計画、予算など) |
・極端なまでに簡素化されたプロジェクト管理。 ・プロジェクト・マネージャーはおらず、プロジェクトに必要な人材は自分たちで集める。 ・計画や予算は最小限で(あるいは全くなく)自発的に優先順位付けがなされる。 |
自主経営 | 役職と職務内容 | どの仕事にも役職があり、職務内容は決まっている。 |
・決まった職務内容の代わりに流動的できめ細かな役割が多数存在す る。 ・役職はない。 |
自主経営 | 意思決定 | ・ピラミッドの上位でなされる。 ・どのような意思決定も組織階層の上部から無効とされる可能性がある。 |
・ 助言プロセスに基づき完全に分権化 (あるいはホラクラシー的な意思 決定の仕組み)。 |
自主経営 | 危機管理 | ・少人数で構成される顧問団が秘密裏に会合し、CEOのトップダウンによる意思決定を補佐する。 ・社員への伝達は判断がくだされたときだけ。 |
・透明な情報共有。 ・関連する人であればだれでも、集団的な知性に頼ってベストの反応を得ることができる。 ・助言プロセスを停止しなければならないときには、停止の範囲と期間が定められる。 |
自主経営 | 購買と投資 | ・組織内の階級に応じた限度額。 ・投資予算はトップ経営陣から干渉 される。 |
・だれでもいくらでも使うことができる が助言プロセスは尊重される。 ・チームの投資予算は同僚間の話し合いに基づいて(ピア・ベース) 決定される。 |
自主経営 | 情報の流れ | ・情報は力であり、知る必要がある場合に開示される。 |
・会社の財務や報酬に関するものも含め、あらゆる情報はいつでも、 だれでも入手できる。 |
自主経営 | 紛争の解決 | ー(紛争はうやむやにされることが多く、 紛争解決のしくみはない) |
・複数の段階を踏む正式な紛争解決の仕組みがある。 ・紛争は当事者と仲介者以外には知らされず、部外者が引きずり込まれ ることはないという文化がある。 |
自主経営 | 役割の配分 | ・少ない昇進機会をめぐる熾烈な争いが政治的駆け引きや秩序を乱す行為を生む。 ・縄張り争いがある。一人一人のマネージャーが自分の城の主となる。 |
・昇進はないが、社員間の合意に基づく流動的な役割の再分配がある。 ・自分の権限外の問題について率直に意見表明をする責任がある。 |
自主経営 | 実績管理 |
・個人のパフォーマンスに注目する。 ・評価は組織階層上の管理職によって決められる。 |
・チームのパフォーマンスに注目する。 ・個人の評価は同僚間の話し合いに基づいて(ピア・ベース)決定される。 |
自主経営 | 報酬 | ・組織階層上の管理職によって決定される。 ・個人別のインセンティブ・システム。 ・実力主義原則により、社員の給与には大きな差がつく場合がある。 |
・基本給については、ほかの社員とのバランスを考えながら自分で定める。 ・賞与はないが、全社員平等の利益分配がある。 ・給与の格差は小さい。 |
自主経営 | 解雇 | ・管理職が(人事部の承認を得た上で)部下を解雇する権限を持っている。 |
・解雇は仲介者の入る紛争解決メカニズムの最終段階。 ・実際には極めてまれ。 |
全体性 | 建物と組織図 | ・標準化された、機能に特化した面白みのない社屋。 ・多すぎる肩書。 |
・自分たちで飾り付けた、あたたかい雰囲気のスペース。子どもたち にも、動物にも自然にも開放され ているオフィス。 ・肩書が全くない。 |
全体性 | 価値観と基本ルール | ー(組織の価値観は額に入って壁に飾られているだけのことが多い) | ・明確な価値観が、組織内で受け入れられる(あるいは受け入れられない)行動や態度の基本ルールとして具体化され、働く人々にとって安全な環境を守ろうとしている。 ・価値観と基本ルールに関する継続的な討論を深めるための慣行。 |
全体性 | 内省のための空間 | ー | ・静かな部屋。 ・集団での瞑想と沈黙の慣行。 ・大集団での振り返り会。 ・チームでの監督と仲間同士での コーチング。 |
全体性 | コミュニ ティーの構築 |
ー | ・自分をさらけ出してコミュニティーを つくるための、物語ること(ストー リーテリング)の実践。 |
全体性 | 役職と 職務内容 |
・役職は「自分は何者か」を示す標識。 ・ 組織内に確立した職務記述書。 |
・役職名がないため、社員は自分が何者かを深く追求せざるを得ない。 ・ 職務記述書がないため、自分の役割を自分で決められる。 |
全体性 | 業務時間の 拘束 |
ー | ・仕事にかけられる時間と自分が生活のうえで大事にしているほかの時間との割合についての、誠実な話し合い。 |
全体性 | 紛争 | ー | ・対立を明らかにし、対処するための時間が定期的に定められている。 ・複数の段階を踏む紛争解決の仕組みがある。 ・社員全員が対立に対処するための訓練を受けている。 |
全体性 | ミーティング | ー(ミーティングの数は多いが、ミーティ ングでの決まり事はほとんどない) |
・エゴを抑え、全員の意見に耳が傾けられるような、具体的な決まリ事がある。 |
全体性 | 環境と社会への 取り組み |
事の本質とは無関係な「金額的基準」---「コストがかかりすぎない限りは・・・が買える」。 ・業績への影響を考慮しながら、経営トップだけが取り組みを始めることができる。 |
・本質的な基準としての「誠実さ」---「なすべき正しいことはなにか?」 ・何をするのが正しいかをだれもが感じ、だれもが取り組みを始められる。 |
全体性 | 採用 | 訓練を受けた人事部スタッフが採用面接を行い、職務記述書に適合しているかが重視される。 |
・将来一緒に働くかもしれない社員たちとの面談で、組織と存在目的が重視される。 |
全体性 | オンボーディングプロセス | ー(大半が管理面に関する入社プロセ ス) |
・人間関係と企業文化に関する徹底的な研修。 ・組織に溶け込むためのローテーション・プログラム。 |
全体性 | 教育研修 | ・研修内容は人事部が設計。 ・仕事上のスキルやマネジメントの訓練が大半。 |
・研修は自由に自己責任で受ける。 ・社員全員が参加する文化構築の研修が極めて重要。 |
全体性 | 実績管理 | ・過去の実績に関する客観的な断面を把握しようとする。 | ・その人がこれまで何を学んだか、その人の使命は何か、一人一人と 探求する。 |
全体性 | 解雇 | ・解雇はほとんどが法的、金銭的プロセス。 | ・解雇を学習機会へと転換する思いやりのある支援。 |
存在目的/組織の慣行 | 目的 | ・(ミッション・ステートメントが何を言っていようと)主な目的は組織の存続。 |
・組織は自らの存在目的を持った生命体として見られている。 |
存在目的/組織の慣行 | 戦略 | ・戦略は組織のトップが決める。 | ・戦略は自主経営(セルフ・ マネジメント)ができる従業員の集団的 な知性から自然発生的に現れる |
存在目的/組織の慣行 | 意思決定 | (存在目的に耳を傾ける慣行はない)競争の中でいかに生き残るかが意思決定の主な原動力。 |
・組織の存在目的に耳を傾ける慣行: -だれもが感知器(センサー) -大集団でのプロセス。 -瞑想、誘導視覚化など -外部からの働きかけに対する反応。 |
存在目的/組織の慣行 | 競合他社 | ・競合他社は敵。 |
・競争という概念は組織行動に無関係。 ・「競合他社」を受け入れ、共に存在目的を追求する。 |
存在目的/組織の慣行 | 成長と市場 シェア |
・成功への鍵。 | ・存在目的の達成に寄与する限りにおいて重要。 |
存在目的/組織の慣行 | 利益 | ・先頭に立つべき指標。 | ・正しいことをしていれば自然についてくる後続的な指標。 |
存在目的/組織の慣行 | マーケティングと製品開発 | ・アウトサイド・イン一顧客の調査と顧客セグメンテーションが提供商 品/サービスを決める。 ・必要に応じて顧客ニーズがつくられる。 |
インサイド・アウト一何を提供するかは存在目的によって定まる。 直感と美によって導かれる。 |
存在目的/組織の慣行 | プランニング、予算策定、管理 | ・「予測と統制(コントロール)」に基づく。 ・中期計画、年次予算、月次予算という厳しい周期。 ・計画への固執がルール。逸脱した場合には説明が必要で、足りない分は埋めなければならない。 ・従業員にやる気を出させるための野心的な目標。 |
・「感じ取ることと反応」に基づく。 ・まったくないか、極端に簡素化されている。 ・予算、予実分析はない。 ・「完璧な」答えを探すのではなく、実用的な解決策と迅速な繰り返し。 ・何が必要かを常に感じ取る。 ・目標数値はない |
存在目的/組織の慣行 | チェンジマネジメント | 組織をA地点からB地点に動かすためのチェンジマネジメントのツールを揃える。 | -(組織は環境変化に合わせて常に内部から変化しているんどえ,「変革」は無関係) |
存在目的/組織の慣行 | サプライヤーと透明性 | ・サプライヤーは価格と品質で選ばれる。 ・外部に対しての守秘が当たり前。 |
・サプライヤーは存在目的への適合度で選ばれる。 ・外部に対して完全に透明なため、存在目的をうまく達成するため部外者からの提案が歓迎される。 |
存在目的/組織の慣行 | 気分管理 | ー | ・どのような気分が組織の存在目的に資するかを常に感じ取る。 |
存在目的/組織の慣行 | 個人の目的 | ー(従業員が個人の使命を見つけ出すための支援をするのは組織の役割はない) | 個人の使命と組織の目的の交差点を探るために、採用、教育、評価制度が用いられる。 |
激烈な会話 第2の原則 自分から逃げずに本当の姿をさらし、真実を語り合う
激烈な会話には7つの原則がある。
- 作者: スーザンスコット,Susan Scott,冨田香里
- 出版社/メーカー: ソニーマガジンズ
- 発売日: 2004/03
- メディア: 単行本
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- 現実を見つめ直す勇気をもつ
- 自分から逃げずに本当の姿をさらし、真実を語り合う
- 「今ここ」にいることを意識する
- 今、もっとも困難な問題に挑む
- 直感にしたがう
- 相手に残す「感情の波紋」に責任を持つ
- 沈黙を有効に使う
自分から逃げずに本当の姿をさらし、真実を語り合う
自分自身を知り、それを伝えることをしないと、激烈な会話はできないと、著者であるスーザン・スコットは記しています。
- 自分の気持ちを封印していたら、幸せになれない。
- 健全なわがままは主張すべき
- 人間関係は自分自身を写す鏡
- ギリギリのところで真の自分を知る
- 自分の本音から逃げない
- あらゆる問題を自分の問題として考えてみる
そのためには、以下の4つの課題を十分な時間を取って、自分自身と会話しながら解き明かしていく必要があるそうです。
課題 自分を表すフレーズを書く
- 自分自身について
- 人生について
- 仕事について
課題 これから先のことについて所信表明を書く
- どこに行くのか
- なぜそこに行くのか
- 誰が一緒に行くか
- どうやってそこに行くのか
そして最低1年に1回は1週間ほどかけてこれらをメンテナンスしていく。 考えたことは、実現してしまう。自分が欲しいものをはっきりさせよう。
課題 激烈な会話のリストを作成する
所信表明を書いたら、次にこれからすべき激烈な会話のリストをつくろう。 おそらくずっと避けてきた会話ばかりになるだろう。今まで「話してはいけないこと」になっていた会話もあるかもしれない。 まだ立ち向かう気になれないかもしれないが、せめてどんなテーマがあるかはっきりさせておこう。
課題 自分自身と「掘り下げ作業」をする
- 一番差し迫った問題は何か?
- 問題をより明確にする
- 現在の影響を考える
- 将来の見通しを考える
- この問題に対する自分の責任を考える
- 理想的な結果を描き出す
- 実行に移すと決意する。自分自身と契約する。
あなたは自分の人生を生きている。 願わくば楽しいものにしたいが真剣勝負でもある。 そうでなければ何のために生きているのか? 真剣につきつめなければ、あなた自身は十分にあらわれてこない。 あなたの経験や感情は、自分がどれだけ本当の姿をさらしているかを反映している。どんなときでもどんな場でも。 職場の自分と家庭の自分をはっきり分けることはできない。 いつでもどこでも、自分は自分である。
自分自身を見つけないと、自分自身を相手に伝えることができません。 自分自身を伝えられないと、本当の意味でのコミュニケーションは取れない。そう考えます。
ティール組織の意思決定
正式な階層が存在しない場合の意思決定はどうなされるか?
- 作者: フレデリック・ラルー,嘉村賢州,鈴木立哉
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2018/01/24
- メディア: 単行本
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ティール組織の意思決定は、原則として、誰がどんな決定を下しても構わないそうです。 ただし、決定を下す際に、すべての関係者とその問題の専門家に助言を求めなければならないそうです。これを助言プロセスと言います。 意思決定者は発案者。しかし、助言は得よう。助言を得た上で、自分で決めよう。ということです。 これには以下のメリットがあります。
- 発案者は、自分の状況を説明、理解し、自身で判断を下すことから、圧倒的に主体的になれる。その問題に誰よりも詳しくなれる。
- 助言を求められた人も、そのような問題、やるべきことがあったのか、と気付ける。(同じコミュニティにいる感覚になる)
- 助言を求められた人は、「必要とされている」とわかる。
- 発案者は、自分でその問題を解ける。この上ない喜びを味わえる。
思い返せば、私も問題解決を行う際には、
- 広く情報を集める(集めるときに助言もしてもらう)
- 自分で解く(この解き方でいいですよね?ということも助言してもらうときもある)
- ただ、回答は待たない。期限を決めて先へ進む。(失敗するときも多々あるが、スピードを重視する)
というプロセスを踏んでいたと思いました。 意思決定というと、トップダウンかコンセンサスかの2つしかないと思われるが、これが三つ目のやり方です。 コンセンサスだと責任の所在が曖昧になりやすいです。 助言プロセスの場合、責任の所在はあくまで発案者になります。 意思決定プロセスを表にまとめました。
トップダウン | コンセンサス |
助言プロセス | |
---|---|---|---|
主体性 | ☓ 上から言われたことをやるだけ、になって仕事がつまらないものになってしまう。 |
○ 合意をえるために主体的になる必要があり、自分でモノゴトを進めているという感覚はある。 |
○ 自らが問題を解くので、主体的にならざるを得ない。 |
責任の所在 | ○ トップに権限が集中する。 |
☓ コンセンサスだと責任の所在が曖昧になる。 |
○ 自らが問題を解くので責任もハッキリしている。 |
決定のスピード | △ トップが決断力があるなら速いが決断力がないなら遅い。 |
☓ 全員の合意には時間がかかる。 |
○ 自らで決定のスピードを決めることができる。助言プロセスにおいても期限を決めれば良い。 |
解決の適切さ | ☓ 現場のことがまるでわかっていない解決策を指示される可能性が高い。 |
△ 全員がWinWinになろうとして誤った解決策へ進む可能性がある。 |
○ 現場に一番近く、適切な解決策が出て来る可能性が高い |
ティール組織の場合、例えば、購買をするにしても、自分自身で決めます。 ただ、助言プロセスに従う必要があります。金額が大きいほど、より多くの助言が必要となりますが、最終決定者は自分です。 大量購入すると割引ができる場合はどうか。これも決定者を「信じる」。もし他のチームでも同じものが大量発注が必要だったら、助言プロセスにて明らかになるはずである。