超・箇条書き
- 作者: 杉野幹人
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/06/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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たしかにこのスキルがあると生産性が全然変わる気がします。 まとめてみました。
超箇条書き
背景
- 日本では箇条書きは好まれてこなかった。
- 日本では率直に意見を言うと成果につながらない傾向が強い。
- なぜなら、日本では意見と人格が同一視されがちだからだ。(他国では違う)
- しかし時代が情報過多の時代に移り、多くの情報から要点をまとめるスキルが必須である。
- そこで箇条書きに3つのポイントを加えた超箇条書きがこれからの時代必要になる。
超箇条書き
- 箇条書きに、「構造化」、「物語化」、「メッセージ化」を加えたもの
- 構造化:相手が全体像を一瞬で理解できるように幹と枝を整理すること
- 物語化:相手が関心をもって最後まで読み切れるようにすること
- メッセージ化:相手の心の響かせる行動を起こさせるようにすること
構造化
- 構造化の要件は「レベル感を整える(=伝えたいことの階層を揃える)」こと
似ているものを一つにまとめる
- 適切なグルーピングによって、全体像の把握が楽になる
- 「状態・現象」を伝える文と、「行為」を伝える文とを分ける
構造化のコツ1:自動詞と他動詞を使い分ける
- ある瞬間の静止画、すなわち「そのときの状態」を伝えたければ、ひとつひとつの文に「自動詞」を使う
ある瞬間の動画、すなわち「誰かが何かに影響を与える行為」を伝えたければ、ひとつひとつの文に「他動詞」を使う 自動詞と他動詞の例: 自動詞: コップが落ちる、ボールペンがある、私は驚いた、彼は止まる 他動詞: 私がコップを落とす、あなたがボールペンを置いた、彼が私を驚かせた、非常ベルの音が彼を止める
体言止め(=動詞で終わる文章)は曖昧になるから超箇条書きでは使わない 例:コストの低下、売上の場像
構造化のコツ2:「直列と並列」で時間軸を整える
- 読み手としては時間軸が整理されるとストレスなく読める
- 現在->未来
構造化のコツ3:「ガバニング」で引き出しを作る
- ガバニングとは頭出しのまとめのこと 例:伝えたいポイントが3つあるときに、先に「ポイントは3つ」などと宣言すること
- メールにはガバニングが欠かせない。なぜならメールは読み飛ばされるメディアだからだ。
- 文だけでなく、構造でも語らせることができる。
物語化:相手が関心をもって最後まで読み切れるようにすること
- 生々しくない箇条書きは、いくら構造化されていても、相手に響かない
- そのために「フックをつくること」が求められる
物語化のコツ1:「イントロ」でつかみ、相手を引き込む
- アンサーファースト(ただし万能ではない。相手が背景をわかっていない場合は効かない)
- 相手の「期待」に合わせて、柔軟に考える
物語化のコツ2:「MECE崩し」で山場をつくる
- MECEでもれなくだぶりなく書くと、機械的になる。優先順位の高いもの、本当に必要なものに絞ろう
- 相対的MECEを使いこなす。 相手の関心や置かれている状況など、相手のコンテキスト次第ではじめてMECEと定義できるもの。 箇条書きで伝える際は、相対的なMECEで考えるべき。
物語化のコツ3:「固有名詞」で具体的にイメージさせる
- まず一般名詞を探す。
- 一般名詞を固有名詞に置き換えられるか検討する。
- 固有名詞を使うことで生々しくなる。
例:私は海外在住の経験があります。 →私はシンガポール在住の経験があります。
メッセージ化
- メッセージ化の要件は「スタンスをとる」こと。
- 自分のスタンスを明確にする。
メッセージ化のコツ1:「隠れ重言」を排除する
- 意味の重複は冗長なのでやめるべき。 例:顔を洗顔する、頭痛が痛い、など。
プレゼンにおけるNGワード集
- ~を改善する
- ~を見直す
- ~を推進する
- ~を最適化する
- ~のバランスをとる
- ~を徹底する
- ~を強化する
- ~を実行する
メッセージ化のコツ2:「否定」で退路を断つ
- 「何をしないか」を明示して、強調する
メッセージ化のコツ3:形容詞や副詞は「数字」に変える
- 生々しさには数字が大切。